• テキストサイズ

【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)

第6章 まわりみちの行方(後編)


残された二人は、しばらく何も言わずに立ち尽くしていた。

沈黙を破ったのは、菅原。

「俺は、みーのことが心配で心配で仕方ないんだからな。
だからこれまでずっと一緒にいたんだ。
でも俺がそばにいると、お前はいつまでも俺の幼馴染として周りから見られちゃうんだぞ。
それだと困るだろ?」

いつの間にか、菅原の声から怒りはすっかりと消えていた。

「困らない……。」

立花は菅原の腕を掴んで首を横に振った。

「私は、そんなの全然困らない。
けど、私がいつまでもこうちゃんに頼っていると、こちゃんにとって重荷なんじゃないかって思ってて。
だから私もこうちゃんから離れなきゃって思ってたよ。」

「は?」

「でもこうちゃんがいないのは寂しいし、卒業したらこれが当たり前になるのかなって思ったらすごく不安だったし、
でも時間がたてば慣れるのかなとか、でもそんなの慣れたくないなとか、色々考えたんだけど。

でもやっぱりこうちゃんのためを思ったら我慢するしかないのかなって。」

ぽろぽろと涙をこぼしながら立花は一息に言った。
/ 101ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp