第6章 まわりみちの行方（後編）

“スガが暴走しそうになったら、日向が止めてくれ。
少なくとも西谷影山旭の到着までは待て。”

日向はそう澤村から指示をされていた。

「菅原さん、今は、待ちましょう。」

そう言って日向は菅原の腕を掴んだ。

「大丈夫です。ずっとあんな調子で、立花先輩、縛られてはいるみたいでしたけど、
それ以上何かされてる様子はありません。」

逼迫した表情の菅原を少しでも落ち着かせようと、日向はそう言った。