【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)
第6章 まわりみちの行方(後編)
(どうしてこんなことになった。)
菅原の頭の中ではそのことばかりが巡っていた。
(俺が、一緒にいたらこんな危険なことさせなかったのに。
こんなことになるくらいなら過保護だろうが口うるさいと思われようが、
そばにいればよかった……。)
どれくらい時間が経っただろうか。
菅原はじっとしていられなくて、とにかく日向が消えて行った方向に走っていた。
息が苦しい。でも、足は止められない。
(早くいかなきゃ。みーが待ってる……。)
ポケットのスマホが震えて着信を知らせる。
「もしもし日向か!」
「菅原さん、車止まりました。
6丁目のつぶれたスーパーの立体駐車場です。なんでか裏の入り口が開いてて、
そこから入って行きました。」
その場所なら菅原も知っていた。現在地からもそう遠くはない。
「分かったすぐ行く!」
電話を切って再び走り出した。