【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)
第4章 まつりのあと
「清水、送ってくからさ、こっちから行ってもいいか?ちょっとコンビニ寄りたい。」
「うん。いいけど。……じゃあ、またね、美和ちゃん。」
「うん、またね。」
清水と立花が短く手を振るのを見届けて、
澤村は清水を連れて道を折れた。
「こうちゃん……澤村君と何かあった?」
残された菅原の様子が明らかに先ほどまでと違う。
「ごめん。」
菅原はかすれた声で一言謝った。
「え、なに。どうしたの?」
立花は何のことかわからずに、彼の顔をじっと見つめる。
菅原の頭の中で、さきほどの澤村の言葉が反芻する。
(大地の言うとおりだ。
俺の過保護が、みーにとって必要以上のガードになっているっていうことだ……。
遅すぎたのか。俺がもたもたとこいつから離れられなかったから、こいつの可能性を狭めていた?)
菅原の胸にふつふつと自己嫌悪と後悔が湧き上がる。
「こうちゃん……?」
不安そうな立花に向かって菅原は笑って見せた。
「かえろっか。」
菅原が歩き出すと、
立花は黙って頷いて菅原の後をついてきた。
菅原の心の中で、大きな決意が固まりつつあった。