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【ハイキュー】その日まで(poco a poco3)

第4章 まつりのあと


「スガ、誤解するなよ。」

清水と立花が仲良く話しながら歩いている少し後ろで、
澤村が切りだした。

「なにが?」

「俺と立花が二人ではぐれたのは偶然だし、
本当に他意はない。境内に行ったのは……。」

「途中であいつが具合悪くなったんだろ。
だから大地が人ごみから連れ出してくれた。って思ってるけど、それも誤解?」

澤村は心底驚いて菅原の顔を見る。

「どうして……」

「あいつ、飲みかけのペットボトル持ってたべ?
あれ、大地が買ってやったんだろ。
みーはあの種類のお茶は自分では絶対選ばないから。
じゃあどうして大地がそんなことしたのかって考えたら、なんとなく想像できたっていうか。」

「お前は探偵か。」

澤村は感心を通り越して気味悪ささえ抱いた。

「でもひとつ聞いていいか。」

「なんですか。もうお前に隠し事できる気がしねえよ。」

降参、といった表情を見せる澤村。

「どうしてそのことを俺に隠そうとしたのかなって。」

「それは……俺じゃなくて立花本人から聞いてくれよ。」

その返事に、菅原は少し考えてから口を開く。

前の二人から数歩距離をとる。

「あのさ、大地。」

「なんだよ。」

澤村も歩く速さを合わせる。

「俺は、大地になら、みーのこと任せてもいいって思ってるから。」

突然のことに、澤村は呆然とする。

「はあ?お前何言って……」

「大地、俺がショック受けると思って言わないだけだろ。
俺もそろそろちゃんとあいつから離れる覚悟決めるからさ。
だから……」

「いやいや、それこそ勘違いだって。」

にこやかに話す菅原とは対照的に、澤村は慌てて否定する。

「俺は立花のことそういう目でみてないから、ほんとに。
ていうか、お前の過保護見てたらそんな気も起らないっていうか。
あのさ、スガ。立花とちゃんと話したほうが良いって。
お前ら完全に誤解してる。」

でも……と、何かを言いかけた菅原から逃げるように
澤村は前を歩くの二人の元へ近づいて行った。
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