第9章 【VIP】吸血鬼の部屋
「あ゛ッ、にゅぎゃっ」
再び言葉にならない叫びを溢れさせミュラーは体を波立たせる。
その手を握ってやりながらヴィアトリクスは呆れ顔で溜め息をつく。
「お前は独占欲なんてモノとは無縁だと思っていたがね……」
唾液をだらだらと垂らし涙を零す女主をあやしながら彼が云えば少年は不敵に笑う。
「私だって男ですから。負け戦はしたくないのですよ、我が君?」
ミュラーの腰を掴み体を揺さぶりながらルチア。
「ひはぁ、……ふゃ……ひゃぁ」
いつもの性感帯を擦られミュラーは小さく声を上げる。
「痛くないかい?ファレン 」
吸血鬼の言葉に白痴の様な気の抜けた顔で彼女は頷く。
「大丈夫だから……あなたも私を好きにして♡」
ぽぅ、と頬が赤らみ抱いた頭が上目遣いにヴィアトリクスを見る。
その瞳には普段はない甘さがあり吸血鬼は情欲を掻き立てられた。