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愛のNight raid

第8章 【VIP】吸精鬼の部屋


「何故?」
問えば水気に満たれたひどい顔が振り向く。

「理由なんかいりますか。人魚はいつだって王子様に飼い殺されるんです、コレ」
現実、人魚族の観賞用としての価値は今も高く富裕層のステイタスであるとすら云われている。

だが彼が云うのは、童話のハナシなのだろう。
初めて出会った異性の王子様を愛し、飼い殺された姫君。

「可愛い」
そんな瑣末な初恋をこの小さな少年が自分に向けているのかと思うと堪らなく加虐的な気持ちになる。
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