第3章 秀徳で
2人が加わったことにより喧嘩はおさまった。
だが、白桜はとうとう泣き出した。
「は、ちょ、おまっ!」
「っ何で…何で止めるのよ~…!」
白桜が泣いた所なんて見たことがない。というか女子が泣いた所なんて見たことがない。五人は焦るに焦った。
「し、白桜さん!とにかくこれを使うのだよ!」
緑間が自分のロッカーの中からタオルを出した。ちなみに未使用のきれいなタオルだ。
しかし白桜は顔を覆ってグズグズと泣き続ける。
「泣くな白桜!埋めるぞ!」
「シャベルかすぞ宮地!」
「お前らテンパるな!」
こうなっては収集がつかない。しかし高尾は冷静だった。
「無理にこするとはれちゃいますよー。ほーら、真ちゃんから愛のタオル!」
「あ、ありがと…」
こんなときでもハイスペックな高尾に全員の目が引きつけられる。白桜はタオルを受け取り、そっと自分の涙をふいた。
「で、何でやめるなんて言い出したんですか?」
「…もういい。」
「へ?」
タオルをポイッと放り投げ、全てを投げたしたように白桜は寝転がった。
「やめるのやめる!」