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私立薊河学園

第12章 秀徳ご乱心!!


白桜は退部騒動のあと、部活はやめなかったが部活にこなくなり幽霊部員状態。おかげでマネージャーがおらず、その分選手達の仕事が増えた。


「白桜さんはいったい何をしているのだよ……!!」

「おいそれ部内での禁句だぜ」


慣れないマネージャー業の当番に当たってしまった緑間がグチったのを同じ一年の寺田龍平(てらだりゅうへい)がギロリと睨む。


「しかし自分の仕事を放り出す人だとは思わなかったのだよ。」

「とんだお門違い。ヤンキー界では結構有名だぜ?負けなし全勝最強スケバン。悪徳無慈悲。言い噂なんてひとっつもねーよ。」


なぜヤンキー界というやらについて詳しいのかは聞きたくもないしもうこの際どうでもいいと思った緑間は一言


「意外だな。」

「バスケやってたみたいだけどなんか中学のときになんか問題起こしたらしいぜ。ヤンキー界史上最高の泥沼合戦だったって…。その怪我でバスケできなくなってマネージャーやってるとかさ。」


だからなんでそんなに詳しいんだということはおいといて


「高校でもそんなことをやっていたのか?」

「いや…ここ数年は活動休止みたい。なんか秋田県にスケバンのトップがいてさぁ…そいつと絡んでるみたいだけど。あと大阪のトップと幼なじみらしい。」

「そうなのか」


寺田龍平の正体を問い詰めたい所存の緑間は黙々とドリンクを作ることに集中した。


「あー!のどカラカラ!真ちゃん。ドリンクちょーだいっ!」


休憩時間になったらしい。部員が続々よってくる。


「龍平、頑張っているようですね。何よりです。」

「……うん、安心した。」

「てめぇらバカにしてるのか!?してんだな!?」

「おーい三つ子、戯れんな。」


寺田は三つ子だ。

長男の龍也(りゅうや)。規則正しくしっかり者。次男の龍司(りゅうじ)。無口でおとなしい。

性格がバラバラだからわかりやすいが顔は瓜三つ。そのため黙られると誰が誰だかわからなかったりする。
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