第10章 合宿で
「こーんにちはーーーーーっ!!!!遅れて登場ビビビビーン!山西介太郎(やまにしすけたろう)だい!」
「乗るぜ!その自己紹介の波に!僕は安斎真名気(あんざいまなき)!時間的には遅れてるけどテンションでは最前線をいくぜっ!」
昼ご飯を食べるために食堂に集まっていた薊河学園バスケ部。その食堂の扉をバーンと開け放ち突如入ってきた謎の2人組
「あれっ!大阪の人ってボケたら突っ込んでくれるんじゃないのっ!?なんでやねんはっ!?」
「はっ!僕らが一週間考えたボケはボケにふくまないと?これが大阪のレベル!?くそぅ、泣きそうだぜ……っ!」
わざとらしく、くぅぅとなげく安斎真名気。しかし食堂は静まり返った。
すると鬼の形相で食堂へ入ってくる二つの影が。
「コォラ!またお前達はーーーっ!」
そのうち一人はガン!と2人の頭を殴りズザザザザー!と引きずり食堂から出て行く。もう一人はすみませんすみませんとペコペコと謝って食堂から出て行く。
「……何だったんだ?」
八乙女の問いに誰も答えなかった…
※※※※※※
「沖縄から来た那覇スマイリーズでーす。部活じゃなくてバスケのクラブチームです以後よろしくー。」
バスケ部の部員は目を見開いた。食堂にいきなり入り謎の自己紹介の2人とその2人を連れ去った2人ともう1人……あぁややこしい←
「先程はうちの一年がとんだご無礼を…」
「ご無礼っていうかー、無礼講じゃね?」
「大阪人はオープンでアバウティーであるべきだぜ?」
「変な固定概念押しつけてんじゃねーよ。」
「もー、いい加減にしてよねー。埋めるよぉ?この山に。」
「「「「すみませんっした」」」」
おっかないことをサラリと言った一番背の低い那覇スマイリーズのキャプテン、島海慶太(しまうみけいた)
その彼に即土下座した4人は床にピッタリと額をつけて動かない。
「俺達の監督はあー…お宅の監督としゃべってんのかな?
一つ言っておくけど、僕の背が低いって一言でも言ったら顔面にバスケットボールブン投げるからね。」
ムフフンと可愛らしい笑顔で笑った島海。まるで小学生のような容姿に薊河学園はお葬式のように静まり返った