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私立薊河学園

第7章 初めてのお買い物


「これが…スポーツショップ、ですか!」

「みたい。」

「初めて見たのです!明、感激なのです!ていうかお買い物初めてです!」

「早く入ろ。」


奈木家は5人の子供を私立高校へ行かせるだけあって大金持ちだ。奈木家の買い物は使用人がやるのだで姉妹は初めての買い物に楽しみと不安を感じていた。

あれだけ楽しみにしてはしゃいでいた明もいざ中へ入ると大人しくなった。


「えっと…テーピング、ですね。広くてどこにあるのかよくわからないです…いっそのこと、お店丸ごと買いますか!?」

「明、カード使っちゃだめだよ。真美さんからお金もらったから。」

「これお金何ですか…!お金は全てカードだと思ってました。」

「……びっくり。」


とんだ金持ちトークも終わり、二人は真面目に買い物をすることにした。


「とにもかくにもまずはテーピングです!」

「テーピングコーナー、こっち」


望は明の手を引いて歩く。テーピングコーナーへつくとたくさんの種類があったが、花宮が分かりやすく種類を書いてくれたので何を買うのかはよくわかった。


「う、手で持つのは至難ですね…。」

「持ちきれない。」


両手にテーピングをいっぱい持った姉妹は困り果てた。テーピング以外にも買う物があるのに…。


「あの…カゴ、使います?」


そんな二人に、一人の少女が話しかけてきた。少女は買い物カゴを姉妹に差し出している。


「明、買い物で持ちきれないときはカゴを使うって聞いたことある」

「そうなの!?えっとお借りしてもよいのですか…?」

「私のものじゃなくて店のものなんです、これ…。もしかしてお買い物って初めてですか?」


その言葉に、少々恥ずかしくなり顔を赤くしながら姉妹は頷いた。
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