第5章 合宿開始
「俺、すげぇ帰りたいんだけど」
「お子ちゃまはさっさと帰ってお布団中で寝ぇやー。なんならほ乳瓶やるわ。」
「テメコノヤロッ」
「だー!肩甲骨を殴るなーっ!」
「お前らこの山で骨を埋めてぇのか…?」
合宿一番に走り込み。長谷川が所属する二軍には、
奈木哲、奈木悟、雨宮右雨(あまみやうざめ)、雨宮左雨(あまみやさざめ)、藤木平助(ふじきへいすけ)がいる。
二年5人と一年1人で元気にやっているのだが。
喧嘩が耐えないことで有名だ。
「んだと哲!お前こそ山に埋まりぃや!」
「左雨ねぼけてんのかー?俺が死んだらかわいい妹達が泣くだろ。」
「あーうっぜぇなんなんこいつぅ…!」
「やめぇやみっともない」
「右雨ー!だってこいつがー!」
「左雨と兄さんは子供みたいだね」
「悟ぶっ飛ばす!」
「んじゃ哲より遠くにぶっ飛ばす!」
「くっだらねぇ…」
「んだと平助!!」
ランニングぐらい静かにできないのだろうか。おかげで一軍と三軍にはとっくに抜かされた。
長谷川は一人で走ってやろうかと思ったが先輩5人を前にしてそう堂々とはできなかった。
「だーかーらーゆうとるやんけっ!俺はお前より頭もいい!バスケも出来るしパワー俺の勝ちや!お前どこで俺に勝てんねん!」
「はーっ!?お前何を根拠に言ってんの!?俺の方が頭いいしっ!それに俺はパワー馬鹿とは違ってスピード重視なんですぅ!」
「スピード重視でそのノロマか!?まずランニングからして遅いやんけ!」
「なら本気で走ってやる見てろぉぉ!」
ランニングなのに急に二人はマッハで走り出した。
おいて行かれた4人は
「バカやね」
「単細胞」
「ゴミ以下」
「いっそクズですねー……
こけろ」
ぶちぎれていた