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【銀魂】

第3章 ずっと片思い(総悟夢)沖→主→土


「...っ、ぐす...」


いつもの俺の定位置の屋根の上に今日は先客がいた



「なんでィ、かよ」


憎まれ口を叩くが本当は少し嬉しかった



俺はこいつが好きだから

でも、叶うことはないだろう



「...また土方のヤローに何か言われたんですかィ?」


ドカッとの隣に腰を下ろす


泣いていたがチラッと俺を見て、一生懸命涙を堪えていた


「...トシは悪くないの...あたしが、わがままなのがいけないの...」


こいつのわがままくらい聞いてやれよ―――


そう思いながら持ってきた鬼嫁を煽る


「なんだかダメだね...こんなわがままばっかり言ってたら嫌われちゃうよ...」


嫌われたっていいじゃん
俺がいるよ?


「あたし、トシに不釣り合いだよね...」


またポタポタと涙を零す

そんなを見て

すごく




すごく



抱き締めたかった――――



でも、それはこいつを困らせるだけの行為



それだけはしたくないから



ーーーポンポン


「……総ちゃん?」



せめて、少しでも不安が取り除けるように頭を撫でた




「大丈夫でさァ、土方さんは誰よりものこと一番に考えてる」


もちろん俺も…




「…自信持てよ」


柄にもない言葉の連続でも驚きを隠せてなかった


少し赤らむ顔を隠すように俯く

「俺ァ先に降りるからな」

そう言うと、くいっと袖を掴まれた



「…総ちゃん、ありがとう」


月明かりに照らされながら、すごく綺麗に笑ってくれた

















「……今のは貸しでさァ」


下に煙草をくゆらせていた土方に告げる


「あぁ、悪ィな」

「次泣かせたら…本当に奪いますぜィ」



そう言って歩き出す


「……あぁ、もう泣かせねェよ」


ポソリと呟いた言葉が耳に届く


そしての元へ行く土方を見届けてから、自室の戸を閉めた



end


叶うことない想いだけど

さっきの笑顔は俺だけのものーーー
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