第8章 東の海(イースト・ブルー)
船をしばらく進めてから
「ねぇグレイスさん…」
「んもぅ~グレイスよ!イリスちゃんたら他人行儀なんだから~」
バシバシ肩を叩かれ、よろめく…(痛い…)
イリスは、自分の旅の目的と、お互いの事を知るために話しかけた
育った島、姉弟、家族、恋人、いろいろ話した
「へぇ~イリスちゃんって見かけによらず情熱的なのね~意外~!」
まじまじと見つめてくるグレイスに、何だか恥ずかしくなって、赤面しうつ向く…
確かにイリスは見た目と中身にギャップがある…
理知的な黒髪に、冷静さを思わせる青い瞳、細く白い手足は貴族のご令嬢のようだった
しかし中身は、基本優しいがちょっと怒りっぽい…
力だって、そこいらの海賊なんて片手でひねり倒せてしまう…