第8章 東の海(イースト・ブルー)
(あっ…この人強い…)
グレゴリアスと呼ばれた人の動きは、先ほどとは違って、女らしさを微塵も感じさせない俊敏で堂々としたものだった
「ほんと、イヤになっちゃうわ~」
文句を言いながらこっちに戻って来るのは、アクセサリーの話で盛り上がってた女子……変わり身…はやッ!!
「あの…私、モンキー・D・イリスです!助けて頂いてありがとうございました!!」
自己紹介が、まだだったのでお礼も兼ねて名乗る
「私はグレイス!いろんな船に乗せてもらいながら旅してるのよ」
「グレイスさん?でも、さっきはグレゴリアスって………?」
ガッ!
「お忘れなさい。今すぐ!それは私の名では無くってよ!?」
肩を捕まれ、真顔で迫られた…