第3章 日常

「ちょっとは落ち着いた？」

私は頷いた

確かに身体を動かしてると余計なことを考えずにすむ

頭の方も冷静になってきた

同時にエースのわがままと、身勝手と、間違った方向の優しさにイラッとした


「あいつ、私が大人しく待ってると思ってるの？違う男を好きになってたらどうするのかしらね～？」

ちょっと意地悪なかんじで話すと

マキノ姉さんは、満足そうに笑い

「ようやく調子が戻ったようじゃない!!それでこそ、いつものイリスだわ」


二人でクスクスッと笑い合う


いつものお店、いつもどうりの日常


ただそこに、エースがいないだけ……………