第11章 看板娘
二人は部屋で黙々と作業をしていた…
グレイスに言われるままに手を動かしアクセサリーや小物を作っていく作業は楽しかったが…
「ねぇ…こんなに作って大丈夫かな…」
部屋には買い込んだ材料と出来上がった商品で足の踏み場もない状態だった
「大丈夫よぉ~秘策があるからね♪」
「もぉ~それが一番不安なのに…だって…あんな……」
ぶつぶつ文句を言ってたら、何かがパコンッと頭を直撃した
「ほら!!しゃべってないで手を動かす!!」
グレイスに紙を束ねた物で小突かれ、現場監督の様に腕を組み仁王立ちで怒られる…
「はぁ~い…」
イリスは頭を擦りながら作業に戻った
そのきっかけはグレイスが発した提案
「私達もお店を開きましょう!!」
そしてお金を稼ぐのよ~!
今日散財した分を取り返し、さらに稼ぐと言う……それはいい、真っ当な提案だ、でも……
「勿論、イリスちゃんが売り子さんよ♪」
これには少々抗議したかった…