第10章 初めての……
揉みくちゃにされ、小突かれながら
「やめろよ」「うるせぇ、言うかよ!」
なんて聞こえるが、人だかりは止みそうにもなかった
みんな酒が入ってるので、遠慮も加減も無くいじられている
「おいおい… その辺にしとけよい」
マルコが助け船をだし、皆わらわらと散っていった
ようやく解放されたエースは…痛ててっと頬を擦りながら隣に座る
一息ついた所でマルコが
「で?どんな娘なんだよい?」
ニコニコしながら聞いてくる
「なんだよ…結局マルコもかよ…」
ため息をつきながら、ジロリとにらむエース
「あたり前だろい!何のために助けたと思ってるんだよい?」
気にせずマルコは続ける
「それに、仲間なんだから隠し事はなしだろい?」
こう言われては話さない訳にはいかず、エースは渋々口を開く