第4章 Episodes.錦戸:女好きにも理由がある
「あーお腹空いたー!」
リビングへ二人で降りた。
櫻井さんと相葉さんが
びっくりした顔でこちらを見た
「出前取ろうか食堂行くか、
ちょうど話してたとこだった」
「買い出しの暇なかったから、
冷蔵庫なんもないよ、外食する?
届け出したら今の時間でも出れるよ」
チラシを広げた机の上、
2人が嬉しそうに笑っていた。
「すぐそこにスーパーあるやろ?
そこなら遅くまで開いてるし、
すぐ行けばバレへん、俺が行ってくる」
「あ、じゃあ俺も行く。
荷物持ちぐらいは居るだろうし」
「気をつけて行ってきてくださいね」
2人を見送った私と相葉さんは、
散らかったリビングを片付けることにした。
ー亮&翔side
スーパーまでの道、
隣を歩く翔に今日の事を謝った
「今日はごめん。
色々と不安にさせて」
すると翔はニコッと笑って
小さく首を振った。
「謝るのは俺の方。
いつも女の子の相手してくれて
ほんとにありがとう。助かってる
本当は亮だって関わりたくないだろうに
嫌がらずに相手してくれてたもんね」
「俺にしか出来んからなー。
ニノは生徒会長だし嫌悪しとるし
大倉は学校どころか寮にすら滅多にこうへんし
相葉さんもあんなだけどまだ苦手やろ?
翔さんだって…、やから気にせんと大丈夫」
な、と微笑むと
また安心したように頷いた。
でも、あのちっこい関西弁の男の子
あいつ誰やったんやろ。
ねーさんとか言ってたけど
なんで寮母さんのこと、
ねーさんやなんて呼んでるんやろ…
そんな疑問を抱きながら、
スーパーへと入って行った。
Episodes.錦戸 END