第2章 プロローグ
本当はどうでも良かった事も
本当はほんの些細な事も
本当は小さかった事も
全部、全部。
俺らは知ってたはずなのに、
どこかでぽっかり大きくなってて。
また"あのとき"みたいに
小さくなって震えながら泣いている。
助けてなんて言えないくせに。
この悲しみから
抜け出したいんだって。
そんなこと、
口にも出せないくせに。
俺らは虚勢を張る。
それぞれの過去を持ちながら、
どんなに苦しくても辛くても
やっぱり口には出せなくて
もがきながら、あの子にこう言う。
「「ほっといてくれよ」」ってさ
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強がることも、もう慣れた。
泣くのを我慢したり、
無理やり笑ったりするのも。
いつか消えちゃうんじゃないかって、
離れていくんじゃないかって、
そんな不安にさえも
俺はもう平気だって言い聞かせていた。
もう、あのときみたいに
壊れて欲しくないから……。
エピソード'1『 相葉雅紀 』