第6章 Episodes大倉:無愛想な理由
ーーー大倉side
「まさかOKなんて、びっくりしたわ」
そう言うと、俺もびっくりしたと
翔が笑って頷いた。
「まあ、寮に帰らないから
気にしないって事なのかもね」
「そうかなー。話聞いて納得した上だと思うよ
それに何だかんだ理事長に話してるしね」
「あ!それ俺も思ってん!
理事長にいつのまに言うたんやろ…」
亮がそう言うように、
理事長にいつそういう話を?
弟達が来る事を知っていたんかな…?
「何はともあれ、解決して良かったね」
良かった良かった〜と
嬉しそうに言う相葉。
「俺も頑張って授業出えへんと
ニノにええ加減に追い出されてまうわ」
「ほんとだよ!怒られちゃうよ」
「いつものことやろ」
ガヤガヤ騒いでた俺たち、
生徒会室に戻ってたニノは─────
二宮side
「…」
びっしり並ぶ文字を読み終えて、
1つため息をついた。
早かれ遅かれこうなっていたのだから
別に異議を唱える理由なんて───────
「…ない、かな」
ぐしゃりと手のひらで握りつぶした。
そうしてまた憂鬱な夜は明けていく
Episodes.大倉忠義 END