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いつかの夢の続き

第5章 Episodes櫻井:優しさの裏と表




『好きです』


その言葉ですら、
俺を傷つける武器にすらなった。


容易く心をえぐり、

深く深く傷つけて人間不信になりそうだった。



高校は寮があって、
家から遠いところがいいな


そう思って選んだ今の高校は、

最初、間違えたなってそう思った。




『あの人かっこよくない?』
『なんか爽やかだしさ』
『頭も良さそう〜!』

話しかけてみようよ!



ちらほら聞こえたその声も無視して
立ち去ろうとした。

女の声なんて聞きたくなかった。


聞くだけでセリナを思い出すからだ



『付き合ってください』


顔を真っ赤にして、震えて、
俯いたまま黙り込む女の子


無駄なこと分かってて、

どうして傷つきに来るんだろう



『ごめんね、そういうの断ってるんだ』



いつしか俺は他人に壁を作るようになった


敢えてよそよそしく接して
深く関わらないようにした。


それでも俺には友達が出来た。


ニノ、大倉、亮、雅紀

同じ寮のメンツだ
唯一気が許せる4人(2人は顔馴染み)だ



その中でも亮は最初は
ギャーギャー騒ぐ俺らとは違い、

一匹狼、群れる事はしなかった





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