第8章 アイデアの種
雪乃はその気持ちがうれしかった。
今までたくさんの施設をたらいまわしにされていたが、ここはずっといていいと言ってくれた。
ここは雪乃にとっても居心地のいい場所だった。
あの事件が起こるまでは。
ある夏の日
その施設で雪乃と一番仲が良かった子が暑さに耐えきれず、冷たい雪乃のもとで一緒に昼寝をしていた。
雪乃は頼られることを嬉しく思っていた。
が、その日は気温が高く雪乃は体調不良を起こした。
その結果、雪乃は自分の温度をコントロールできず、一緒に寝ていた親友を凍死させてしまったのだった。
近くにいた先生がその事に気づき、つい日ごろ陰で言われ続けてたことを本人に言ってしまったのだ。
先生
「何・・・したの!?この子に何したのよ!?化け物!!」