第23章 遠月をめぐる因縁
そして責められるタクミをかばうようにすべてを説明した雪乃
伊武崎
「・・・・で、それってつまりは雪乃からってことだよな?」
吉野
「だよねだよね!?」
イサミ
「わぁ、二人ともリンゴみたーい。」
田所
「きききき・・・・!?」
榊
「恵落ち付いて!!」
雪乃
「ほ、ほら、ちゃんと話したんだ!もういいだろう!!」
タクミ
「そうだ!な、イサミ!」
そう言ってイサミをにらむタクミだったが、効果はなく。
イサミ
「何にも解決してないじゃん?」
イサミはニタニタと笑うだけであった。
雪乃
(早く学園についてくれ・・・!!)
こうして帰りのバスはイサミと吉野に散々茶化され、伊武崎にガチギレされ・・・と騒がしいものとなった。
それぞれに思うところがあっても云えず、ただ盛り上がり、バスは走り続ける。
イサミ
(まさか兄ちゃんにさき越されるとは・・・ね。)
伊武崎
(・・・俺が一番近いところにいると思ったんだけどな。)
榊
(まったく・・・。)
吉野
(・・・これ、黒木場とかが知ったらどうなっちゃうんだろ?)
田所
(なんか皆大人だなー・・・。)
タクミ
(雪乃の本心が知りたい・・・。)
雪乃
(もう皆嫌だー!!)
そして学園が見えてくるころ、全員が同じことを思うことになる。
(((あ、幸平忘れてきた。)))