第20章 メタモルフォーゼ
そしてエリナは横でなにやらつぶやく幸平に目をやる。
エリナ
(こっちも・・・まさかここから追い上げる気なの!?)
幸平は頭で整理をつけると一度雪乃へと目をやった。
幸平
(お前に付けられた火がお前に消されそうなんだが・・・。)
そう思った瞬間・・・
『えー、大変申し訳ありませんが、柊雪乃の茶碗蒸しは材料が尽きたため、これで終了させていただきます。並んでいただいている方にはお詫び申し上げます・・・』
タクミ
「えぇ!?はやっ!?」
田所
「あんなにたくさんあった材料が!?」
堂島
「いやはや驚いた・・・。ご苦労だったな。ここからは好きに移動していい。」
雪乃
「え、あ、はい。ありがとうございます。」
そしてにこりと笑った雪乃はアリスの元へと向かった。
幸平
「えー・・・。ったく、やってくれるな。あいつも・・・。っし、負けてらんねぇ。やるか!!」
雪乃がいなくなったと同時に幸平の料理は再開したのだった。