• テキストサイズ

それはまるで、魔法のようで =食戟のソーマ=

第20章 メタモルフォーゼ



=回想=

それは昨日の深夜の事

雪乃
「二人とも、少し僕に付き合ってくれないか?」

その言葉で始まった、"マジック"

雪乃は二人の前で本気の料理をして見せた。


アリス
「なっ・・・!?なに、これ・・・」

黒木場
「・・・・!?」


まるで氷の上を滑るような動きで料理を進める雪乃はとてもきれいで・・・・

二人は驚きと感動で言葉にできずにいた。

そして出来上がったのは、水ようかん。

雪乃
「僕の思い出の品だ。どうぞ、ご賞味あれ。」

その器は氷で出来た桔梗のような花びらの形をしていた。
かき氷のシロップを配合して作られたきれいな紫が氷の花びらに染まっている。

二人は出された品を一口、口にすると・・・

アリス
「え・・・こんなにしっかり色が染みているのに、中の水ようかん自体には全く味がない。」

黒木場
「うまい・・・。今まで水ようかんなんてたくさん食べてきたのに、初めて"本物"の水ようかんを食べた気がする・・・。」

雪乃
「氷の"中の隙間"にシロップを通しているだけなんだ。だから中身には何の支障もない。・・・美味しい?」

アリス
「美味しいってものじゃないわよ!!こんなの、まるで・・・!!」

黒木場
「魔法みたいだ。」

アリス
「あ、それ私が言おうとしたのに!!」

二人はその美味しさ、美しさに錯覚した。

柊雪乃、この人間は魔法が使えるのだと・・・。

=回想終了=


アリス
(雪乃・・・貴方の本気の料理はまるで魔法のようで、麻薬のように人の心を支配する。それを"一つで満足する"客なんていないわ・・・!)

/ 254ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp