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それはまるで、魔法のようで =食戟のソーマ=

第18章 夜明け前の卵たち



そんなこんなで繰り広げられる試作の夜。

各々がイメージの固まってくる時間帯・・・

幸平は食材を集め終え、早速試作を作ろうとしていた。

すると目の前に現れたのは・・・

幸平
「!?びびった・・・誰だお前。」

アリス
「なかなか美味しい品ができそうね。」

幸平
「あ?あー・・・そう、さんきゅー。」
(髪・・・肌・・・白っ!こんな奴この厨房にいたっけ?)

アリス
「明日の朝が楽しみねっ!ではごきげんよう。」

幸平に手を振り、振り返ったアリスは真後ろにいた黒木場に激突した。

アリス
「あぐっ・・・ちょっとー!突っ立ってないでどいてよね!!」

黒木場
「・・・けど、お嬢がこの位置で立ってろって言ったから。」

アリス
「それは相手を威嚇するときだけとも言ったはずだわ!私の斜め後ろで斜に構えてると凄みが良い感じなのっ!あ、アレはどうしたの?あのゴリゴリボール!」

黒木場
「・・・どっかに忘れた。」

アリス
「信じられない!アレも凄みを出すのによい塩梅なんだから!ちゃんと持ってなさいよねー!ほんとでくの坊なんだからっ」

一通り騒ぎアリスはまた幸平に向き直った。

アリス
「あ、ごめんあそばせっ!何のお話だったかしら?」

幸平
「いや、話って話は全然してなかったけど・・・お前らもう作る品決まったわけ?随分とはえーなぁ。」

アリス
「まぁねっ!貴方も試作頑張ってね。それじゃっ!」

そして去っていく二人はまるで天気雨のようだった。

幸平
「何だったんだ・・・?」

幸平はこの二人が名乗らなかったために吉野の話していた"雪乃誘拐事件"の犯人がこの人らであるとは全く気付けずにいたのだった。

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