第17章 誰も寝てはならぬ

制服に着替えた極星メンバーはまとまって宴会会場に着いた。

そこにはもうすでにたくさんの生徒が集まっていた。

榊
「やっぱりみんなボロボロね・・・」

吉野
「そりゃそうだよ・・・うー、眠い・・・」

幸平
「にしてもこんな時間に一体何が・・・」


すると遠くから声がした。

タクミ
「幸平ぁー！！」

水戸
「テメェなぁ！卒業生と食戟なんてっ・・・無茶してんなよバカ野郎！！」

タクミ
「聞いたぞ！君は！！なんて無鉄砲なんだ！！俺との決着をつけず学園を去るなんて許さないぞ！」

幸平
「あれ・・・なんでおめーら食戟のこと知ってんの？」

水戸
「今朝からそこらじゅうで噂になってんだよ！」

雪乃
(アリスーーーー！！！)

タクミ
「でも、幸平・・・ここにいるってことは、まさか！四宮シェフに・・・！？」

幸平
「いや、すげぇ負けた。」

タクミ
「え？あ、そう・・・なの、か？」

幸平
「やー、だからもう聞かんでくれ。」

水戸
「せ・・・説明しやがれっ！何がどうなったのか・・・」

雪乃
「ふ、お兄ちゃんには勝てないと言っただろう？」

幸平
「はー、ほんとそうだったわー。」

タクミ
「あ、雪乃じゃないか！・・・・ん？目が少し腫れているぞ？何かあったのか？」

タクミは無意識に雪乃の頬に手をあて、親指で目をさすった。

雪乃
「んっ・・・大丈夫だ。ありがとうタクミ。」

その一連の様子を見て幸平はタクミの手をとった。

幸平
「なんかムカつく。」

タクミ
「な！なんだそれは！！」

幸平
「いいから離せよー。」

緩い声で言う幸平は威厳こそなかったが、それでも不満そうな色は見えた。