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それはまるで、魔法のようで =食戟のソーマ=

第17章 誰も寝てはならぬ



浴室からシャワーの音が聞こえると、四宮はため息をついた。


四宮
(おいおい、この時間にこのシチュエーションって・・・なんの拷問だよ・・・。)

自分の理性の限界を試されている気分であった。

四宮
(いやいや、昔は一緒に暮らしてたじゃねぇか!本当に少しの時間だったが・・・それにこいつをここに連れてきたのは謝りたいからで・・・)

するとそこに雪乃が戻ってきた。

雪乃
「お兄ちゃん、何ベッドの上で正座してるの?」

四宮
「・・・・。いや、なんでもない。」

雪乃
「?そう、ならいいけど・・・。」

そう言ってタオルを肩にかけたまま四宮のいるベッドに腰掛ける雪乃

四宮
「髪、濡れたままにしてたら風邪ひくぞ。」
(がんばれ、俺の理性!!)

雪乃
「大丈夫だよ。これくらい。」

四宮
「ダメだ。ドライヤーもってこい。乾かしてやるから。」

そう言われると雪乃はさっさとドライヤーを持ってくる。

四宮
「ほんと、自分でするのはめんどくさがるのに、されるのは好きだよな。」

雪乃
「あぁ、誰でもではないが、人に髪を触られると心地いい。」

四宮は誰でもではないといった言葉に優越感を覚える。
が、その喜びは自らの質問によって消されることになる。

四宮
「寮ではどうしてんだよ?」

雪乃
「ん?あぁ、寮では毎回一色先輩が・・・」

四宮
「は?なに、女友達いねぇの?」

ドライヤーの音もあり、つい声をあらげる四宮

雪乃
「いる!ちゃんとできてるんだよ!!今回は!」

四宮
「じゃあなんでだよ!おかしいだろ!!」

雪乃
「おかしくない!僕にとっては信用できる唯一の先輩だ!」

四宮
「あぁ!そうかよ!そらよかった、な!」

雪乃
「うわっ!痛っ!髪引っ張るなー!!」

と、言いあいながらもちゃんと髪を乾かす四宮と素直に受ける雪乃だった。

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