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それはまるで、魔法のようで =食戟のソーマ=

第16章 ひと皿の記憶and敗北の苦み



堂島
「これからお前が頂の先へ道を開くのに大事なことはわかったようだな。」

少しの沈黙が流れ、それをすぐに乾が破る。


「たあっ!」

そう叫んで乾は田所の皿に500円玉を乗せたのだった。


「はい、これで同表!すなわち引き分けですね!この勝負、私が預からせてもらいますよ!!」

堂島
「む。引き分けということはつまり、田所君の処遇は食戟開始前のままということになるな・・・?」

四宮はその二人の行動に唖然として小さく息をはいた。

四宮
「何から何までイレギュラー・・・とんだ茶番だ。」

そして田所をにらんだ。

田所
「あうっ。」

怖気づく田所をみると四宮はその場を後にした。

四宮
「ま。1日でも長く生き延びるよう努力するんだな。」

最後に幸平を一瞥して・・・・


「全くー、素直じゃないですねー!」

思い通りの結果にニヤニヤ笑う乾の頭をわしづかみにして・・・・


「ごべんなさい・・・。」

気づいた時にはその場に残されたのは田所、幸平、堂島のみであった。

田所
「・・・?え、あの。」

堂島
「田所君、食べるものを温かくもてなそうという気概、"ホスピタリィ"それが君の料理にはある!!その強力な武器をこれからも遠月で大事に磨いてゆきたまえ。その3枚のコインは着にらの未来に対する投資だ。」

幸平
「なんか・・・助かったみてーだな。よかったな。田所。」

にこりと笑う幸平に泣き出す田所

こうして田所恵、幸平創真vs四宮小次郎の非公式食戟は終了したのだった。

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