第10章 過去の秘密
僕が落ち着きを取り戻したあと、彼女はゆっくりと詳細を話してくれた。
僕は三人家族でこの低体温は母方の先祖にかけられた一種の呪いが原因であること
両親は僕を愛してくれていたこと
そして両親はある男によって殺された。
その男の目的は僕だった。
その男は料理人を目指し遠月学園とは違う料理学校を卒業したそうだ。
そして自分の店を持ったが、それは1か月しか持たなかった。
土地を同業者、つまりは別の料理人に買われてしまったのだ。
彼は何度も返してほしいと頼んだそうだ。
そしたら、その買取人は言った。
「今、とても長持ちのする巨大冷凍庫を探しているんだ。それが手に入るのならここを譲ろう。」
彼にはそんなものを買う金などなかった。
それをわかっての意地悪だったのだろう。
が、彼は思いついてしまった。
僕の存在に・・・