第10章 過去の秘密
彼と僕の父は親友だったそうだ。
だから、僕の低体温のことは知ってた。
さらに当時の僕は水を持つと凍らせてしまうほどの温度だったらしく、"冷凍庫"にするにはもってこいだった。
そして事件は起こる。
彼は夜中に僕の家に忍び込み、両親を殺害した。
だが、彼の妹、僕にこの話をしてくれた彼女は兄の狂気に気づいていたらしく、その晩間一髪というところで僕を助けてくれた。
妹、彼女は自分の兄を殺害したのだ。
それから彼女はすぐにその街を離れ、人の少ない田舎に行き、小さな病院の前に僕を置いていったそうだ。
病院なら安心できたのだろう。
そのあと彼女は自首をし、刑務所に入った。