第41章 最終節:第五訓
それから数日
双葉さんの気立てが良く明るい性格が高じてかすっかり隊士達とも打ち解けみんなから慕われる存在になっていた
そして、総悟の側にはいつも双葉さんがいた
いつもなら鬱陶しいだの何だと言って追い払ってしまう総悟だが双葉さんといる時の総悟は満更でも無さそうな顔をしていた
そんな総悟の顔を思い出し、俺は盛大に溜息をついた
「どうした、?」
そうだ!今仕事中だったんだ
集中しなきゃ
『ご、ごめん、何でもないよ!』
トシに謝りを入れ目の前の書類に取り掛かろうとしたが
バサバサバサ
と大量の書類が目の前に降り注いだ
『あの、トシ?もしかして怒ってる?』
おそるおそるトシの方を向くと
こちらは向かずに煙草をフーッと吐いた
「違う。その始末書総悟のところに持ってってくれ」
トシ……俺と総悟の様子がおかしいと思って気を回してくれたんだね
ほんとトシはフォロ方さんだよ
ありがとね…
了解、と渡された書類を持って軽快に立ち上がり、総悟の部屋へ向かった