第39章 最終節:第三訓
なんとなく今朝の総悟の様子が気になり屯所の入り口で総悟の帰りを待つ
遅いなぁー、またどっかで居眠りでもしてんじゃないのか
とそわそわ辺りを見回す
その時
あっ、帰ってきた!
『総悟ー!おかえりー!』
総悟に向けて大きく手を振った
「さん?ただいまでさぁ。もしかして待っててくれたんですかィ?」
まぁね、と言いながら少し照れ臭くなって総悟から視線を逸らすと、総悟の背後に誰かいるのに気がついた
『総悟、そちらは?』
「あぁ。今日街で攘夷浪士に襲われてるところを助けたら、行くあてがないからここで働かせてくれってんで連れてきたんでさぁ」
総悟に隠れて俯いているので顔はよく見えないが、総悟と同じ栗色の髪にショートカットで年は俺より少し下くらいかな