第36章 スナックすまいる
二人が俺の腕を左右から引っ張り合う
『痛い痛いっ!放して二人とも!』
俺の訴えも二人の耳には届かず暫くこの攻防戦が続いた
ホント痛いんだけど⁉︎
腕もげるって〜!
本当の女の子相手にこんなことしたらマジで嫌われるよ⁉︎
腕の痛みが限界に達した時、救世主が現れた
「止めんか貴様ら‼︎」
やっぱり来てたか小太郎
ってか何で女装してんの?
うん、美人だけどもさ
デカイから迫力あるよね
いきなり迫力美人が現れ二人ともポカンとしている
「貴様らに我が可愛い妹はやらんぞ‼︎」
なに意味不明なこと言っちゃってんのォォォォ⁉︎
いつお前の妹になったよ⁉︎
ってか妹にはなれないけど
そうか!これは話を合わせて抜け出せということか
『あ、ありがとうお姉ちゃん』
差し出された小太郎の手を取ろうとした時
「さぁ、おいで。」
とんでもない爆弾放りやがったァァァァァァァ
「だとっ⁉︎」
トシが目を見開いてこっちを見る
「何でィ気付いてなかったんですかィ?俺は最初から気付いてやしたぜィ」
「にそっくりな女がいるもんだなと思ったら……ってかこんなところで何やってんだオメェはよぉ⁉︎」
はぁ……せっかく……あと少しで乗り切れたのに…
これもそれもあのバカのせいだ