第26章 紅桜篇:全部思い出したよ
ドゴォォォンという大きな音で目を覚ました
『何だっ⁉︎』
起き上がり見慣れぬ部屋を見渡してようやく気付く
そうだ、麻酔弾で眠らされてたんだ
またしてもドゴォォォンと大きな音を立てて船体を揺らす
何が起こってるんだ?
状況を確認しようと扉に耳を貼り付けた
どうやら桂一派による襲撃らしい
すると突然、船が上昇しようと船体を急角度に傾けた
あらゆる物が下に向かって流される
俺は必死にドアノブに捕まっていると
ドアノブの鍵が壊れ扉が開いた
逃げるなら今しかない!
そう思い部屋から飛び出し、甲板に駆け上がった
甲板でも同様みんな傾きに耐えようと足を動かしていた
そこにもう一発砲弾が放たれた
その勢いで縛られたままの神楽ちゃんが吹き飛んだ
『「神楽ちゃん‼︎‼︎」』
俺は流れてくる物を足場にして駆け上がり
間一髪
放り出された神楽ちゃんを新八くんと一緒に掴んだ
「さん⁉︎どうしてここに⁉︎」
「助けに来てくれたアルか⁉︎」
『はは、ちょっと野暮用で』
だが、このままじゃ俺たちまで落ちる