第20章 やっぱり祭は派手じゃねーとな:高杉晋助
その時、銀さんが息を切らせながらこちらに走ってきた
「っ⁉︎」
『ぎ、銀さん……?』
地面に横たわる俺と高杉に視線を泳がせる
銀さんの目に怒りの色が宿った
「高杉…テメェ…⁉︎に何しやがったァァァ⁉︎」
「ククッ、相変わらず過保護なこってぇ。何もしてねぇよ。俺はただコイツに会いに来ただけだ。じゃあ俺は、そろそろ行くぜぇ」
銀さんがいる方とは別の方向に歩き出した
「また迎えに来る………坂田」
去り際に俺にだけ聞こえる声でそう呟いた
確かに聞こえた
坂田
坂田って………⁉︎
俺はあまりの頭痛にそのまま気を失ったーー