第15章 非番の過ごし方:お荷物お持ちします
『あのーお妙ちゃん。この簀巻き随分重たいんですけど何が入ってるんですか?』
「ゴリラよ。野生に帰そうと思って川に投げ込むところだったんです」
そう言ってお妙ちゃんはニッコリ笑う
ゴリラってことは…………
これうちの局長ォォォォォォォォォォ‼︎‼︎‼︎‼︎
『お、お妙ちゃん‼︎うちの局長が申し訳ありませんでしたァァ‼︎この簀巻きこちらで引き取らせて頂けないでしょうかァァァ⁉︎』
俺は体を90度に折り曲げ、お妙ちゃんに頭を下げた
「いくらさんの頼みだからってそれはダメよ?もう二度と目の前に現れないよう川に捨て……野生に返すんだから」
今完全に捨てるって言ったよこの人ォォォォ‼︎‼︎‼︎
その後、何度も頭を下げようやく近藤さんを引き取らせてもらい、屯所に連れ帰ったーー