第11章 お花見:酒は飲んでものまれるな
「お、うまそうなもんくってんじゃねーのぉ、ヒック」
顔を赤くした銀さんが千鳥足でこちらにやってきた
「ちょっと銀さん⁉︎」
僕は銀さんをさんに声が届かないところまで引っ張り、ヒソヒソと話す
「さんとは関わらないんじゃなかったんですか?」
「ちょっとくらいいーだろー、ヒック。それにどーせ思いだしゃしねーよ…」
銀さんの顔に少し寂しさが見えた
「というわけでも飲め飲めぇーーー‼︎‼︎」
「ちょっと銀さん‼︎さんってお酒飲める歳なんですか⁉︎」
酒瓶片手にさんに向かって行く銀さんを必死で止める
『大丈夫だよ。もう25くらいだし。でも俺お酒弱いから遠慮しときます』
にじゅうごぉぉーーーーー⁉︎⁉︎⁉︎
てっきり僕と同い年くらいかと思ってた
「そぉ言うなってぇ。それとも俺の酒が飲めねーってぇのかぁ⁉︎ヒック」
『ちょっ…万事屋の旦那ぁ⁉︎勘弁して下さいよぉ』
「なんだ水くせぇなぁ。銀さんって呼べよ‼︎………銀にい、って呼んでくれよ」
最後の一言は呟くような声だったのでさんには届かなかったみたいだ
銀さんは少し寂しそうな顔をしていた
銀さん……
『ぎ、銀さ…んぐっ⁉︎』
さんが口を開いた隙に酒を突っ込まれていた