第6章 真選組局長
昼間に居眠りをしたせいかなかなか寝付けない
少し外の空気を吸おうと寝衣のまま部屋を出て縁側に腰をかけた
やっぱり夜は少し冷えるな
体を温めようと両手を擦り合わせていると
フワッと温かい何かが体を包んだ
「こんな時間にどうしたんだ、くん?」
近藤さんが自分の羽織をかけてくれたのだ
『少し眠れなくて。近藤さんは?』
俺もだ、と隣に腰を落とした
「くんと出会ってもう十年になるなぁ」
『そうですね。この十年で立派なゴリラになられて』
「ちょっ⁉︎くん⁉︎」
『ハハハッ、冗談ですよ。でも本当に、近藤さんたちに出会えて、総悟に見つけてもらえて良かった。俺は幸せです』
俺がニッコリ微笑むと、安心したような笑顔を見せてくれた