第5章 真選組副長
俺たちは屯所に帰るなり鬼につかまった
「っテメェら仕事サボってどこ行ってやがった⁉︎仕事なめてんのか⁉︎あぁ⁉︎」
「いや、俺がなめてんのは土方さんだけでィ」
トシの血管がブチブチ音を立てる
「ヨォし‼︎表出ろ総悟‼︎たたっ斬ってやらァァァ‼︎」
本気の斬り合いモードに突入しそうだったので、慌てて仲裁に入った
でなければ屯所崩壊により今夜野宿確定となるのだ
『まぁまぁまぁトシ、落ち着いて⁉︎今回はさ、俺が誘ったんだからあんまり総悟のこと責めないでやって?なっ?』
手を合わせて首を傾げてみる
160ぽっちしかない身長では必然的に上目遣いになるが男がやって可愛い仕草ではないだろう
が、効果はあったようだ
「ったく。お前はコイツに甘すぎる」
少し頬を染めながら、煙草に火をつけた
どうやらお願いが効いたみたいだ
良かった
これで暖かい布団で眠れる
『総悟は可愛い弟みたいなもんだからね〜』
「今回はに免じて許してやるが、次はねぇぞ⁉︎」
『はーい。ありがとトシ。トシのことも大好きだよ』
「なっ⁉︎なっ何言ってやがるっ……⁉︎」
目を見開き、くわえていた煙草を落とした
「死ね土方」
「総悟テメェ‼︎」
はいはい、じゃおやすみ〜と総悟の背中を押しながらトシの部屋を後にしたーー