第56章 最終節:第二十訓
「だいたい毎日毎日人の部屋でイチャつきやがってっ!目障りなんだよっ!やるなら他所でやれっ!」
その言葉に総悟はアイマスクを外しニヤッとほくそ笑む
「さん、聞きやしたかィ?お許しがでましたぜィ?」
『へっ?』
急に話を振られた俺は素っ頓狂な声をあげる
と同時に総悟は俺の腕を引き部屋を飛び出した
『えっ⁉︎ちょっ、総悟っ⁉︎何っ⁉︎』
すかさずトシの怒声が追いかける
「待ちやがれっ!何処に行くつもりだっ⁉︎俺は何も許した覚えはねーぞ⁉︎」
「何言ってんですかィ土方さん。アンタ言いましたよね?ヤるなら他所でヤれって。なんで今から他所で一発ヤッてきまさぁ」
『「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」』
俺とトシは同時に声をあげた
だがそんな抗議も虚しく
トシを撒いて屯所を飛び出していた
屯所からはトシの叫び声が響いていた
「ヤるってそっちの意味じゃねーだろォォォがァァァァァァァ‼︎」ーー