第55章 最終節:第十九訓
総悟はいきなり俺のはだけた鎖骨辺りに唇を寄せた
先程、万事屋で感じたものと同じ痛みが走る
『……ッ!総悟っ⁉︎』
総悟が唇を離すとそこには赤い痕が残っていた
「俺が怒ってんのは……さんが他の男に触れられたことでィ…」
総悟は頬を少し赤く染め、恥ずかしそうにプイッとそっぽを向いた
『他の男って……銀にぃは兄弟だよ?』
まぁ、実の弟にこんな痕残すのもどうかと思うが……
あのブラコンがっ!
「それでもっ!……他の男に触れられるのは嫌なんでィ……これだけ言ってもまだ俺の気持ち分かりやせんかィ?」
『へっ?』
「俺は初めて会った時からずっとずっとさんが好きでさぁ。誰にも渡したくねぇくらいに。俺はさんの全てを独占したい」
総悟は真っ直ぐに俺の目を見て話す
俺は、嬉しいやら恥ずかしいやらといろんな感情が込み上げてきて言葉につまる
すると、総悟は俺の耳に吐息が掛かるほどの距離で甘く囁く
「覚悟しなせぇ……逃がしやせんぜ?」
俺の心臓は崩壊したーー