第13章 初任務
「さっさと仕事に戻れ!」
「へいへーい」
「南、気を付けて行ってきてね」
「うん。ありがとうジョニー」
しっしっとリーバー班長に追い立てられ、わらわらと去っていく皆。
盛大に肩を落として溜息をつく班長は、ちょっとだけ不憫に思えた。
何処にいても苦労人だよね、リーバー班長。
「全く…………あれは事故だからな。気にすんなよ」
どこか赤い顔を片手で隠した班長が、念を押すように言ってくる。
つられて恥ずかしくなったけど、コクコクと頷いてみせた。
「あと、それは"貸し"だ。ちゃんと返しに来い」
ネクタイを指差して言うその言葉の意味は、無事でいろってことだ。
そんな少し不器用な班長の優しさに嬉しくなる。
「はいっいってきます」
だからしっかりと頷いて言葉を返した。
初めての出張だ、頑張ろう。
そうして私は、初めてのエクソシストの任務へと赴いた。