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科学班の恋【D.Gray-man】

第77章 生と死



元帥達が到着してから後は、"圧巻"の一言だった。

最初に斬り込んだのはソカロ元帥。
その圧倒的攻撃力の高さで、合体して巨大化したAKUMAでさえも嬲るように破壊していった。



「ああ…気持ちいい…」



大量のAKUMAを破壊して、まるで雨のように降り注ぐその血を恍惚とした表情で浴びる様は、どこか狂気染みていたけれど。
その確かな実力のお陰で、あっという間にAKUMAの数は減っていった。



「悪いが研究員達は任せるぞ、フロア」

「構わないよ。この程度なら三人でお釣りがくる」



フロア・ティエドール元帥のイノセンスの技の一つ、"抱擁ノ庭(メーカーオブエデン)"。
沢山の茨や植物が折り重なって、負傷して寝かされていた研究員全員をあっという間に包み込む。
まるで大きな森のようにも見えるそれは、教団一の防御力を持つ。
これで負傷して動けない研究員も、その場でAKUMA達から守ることができる。



「其処の不良の腕が錆びてなければね」

「そりゃ俺のことか?」



クラウド元帥の指示に、淡々と小言を言うティエドール元帥。
その言葉は口元に笑みを浮かべて立つ、クロス元帥に向けられていた。



「裁きの時間だ、"ジャッジメント"」

「ラウ・シーミン、発動」



手に構えるは大振りの銃。
その隣でクラウド元帥もまた、常に肩に乗せて連れている小猿型の対AKUMA獣を発動させていた。
対AKUMA獣という大変珍しいイノセンスを連れているクラウド元帥のその力も、クロス元帥達と並ぶ実力者。



そしてその後は、圧巻だった。



どんなにAKUMA達が合体して巨大化しても、簡単に破壊し尽くしていく元帥達。
あんなにアレンやブックマンが手こずっていたAKUMA達の数をあっという間に減らして、



「げほっ…ガスが酷いな…ッ」

「前が見えない…」



全てのAKUMAが元帥の手でその動きを止めた時。
閉ざされた研究所の大広間は、大量のAKUMAの死骸から溢れ出たガスで充満していた。

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