第67章 出会い
「じっかんしたら、あまえたくなっただけです」
「南…」
にっこり笑って言えば、私を抱いていたマービンさんが顔を少しだけ離して見つめて───
「よぉしよしよしよしぃい!!!」
「うぷっ!?」
思いっきり羽交い絞めに抱き締められると、わしゃわしゃと頭を撫でられた。
それはもう勢いよく、乱暴に。
「あ、ずりぃマービン!次俺な!」
「いやいや、だからオレだってっ」
「おい、あんまりやると南が潰れるぞー」
「というか、こんなところ班長に見られたら───」
「…俺がなんだ?」
「「「「!?」」」」
一斉にビクンッと体を硬直させる科学班一同。
「全く…毎度毎度、何度言えばわかるんだろうな、お前らは…」
その背後から届く低いお声は…………うん。
「リ、リーバー、班長…」
「おぉおおかえりなさい…!」
「任務お疲れ様です!肩でも揉みましょうか!」
「これは科学班公認の出迎えの儀式でして…!」
顔を真っ青にして捲し立てる皆に、研究室の出入口にいつの間にか立っていた班長は、額に当てていた手を離して顔を上げると。
「とりあえずお前ら、其処に正座して並べ」
にっこりと、笑ってない目で綺麗に笑った。
それはもう、にーっこりと。
「「「「スミマセン」」」」
…うん。
なんか……皆、ごめん。