第52章 1/1元旦(番外編)
ラビside
いつもはクタクタの白衣で隠れて見えないその肌の色が、真っ白なシーツに横たわって映える。
「ん、ふ…っぅ…」
その部屋で静かに聞こえるのは、くぐもった声の合間に聞こえる吐息。
「ぁっンん…っ」
時折混じる艶やかな声は感じてくれている証拠で、嬉しくなってつい口角が上がる。
もっと聞きたい。
もっと聞かせて欲しい。
その衝動のまま、汗ばんだ肌に手を這わす。
「ひゃッ」
ぷくりと主張している胸の突起を強く擦れば、その体は小さく跳ねた。
「待っ…一緒、は駄目だって…っ」
「なんでさ?こっちも弄ったら、南はもっと可愛くなんだろ」
「ならな…っぁッあっ」
「ほら可愛い」
摘んだその先を強弱を付けて擦り上げながら、同時に腰を揺らす。
南の愛液でトロトロになったそこは、すんなりとオレ自身を受け入れていた。
音を立てて自身で掻き回してやれば、南の口から零れる一層艶めいた声。
もっと聞きたい。
もっと聞かせて欲しい。
その欲は尽きることを知らない。
「はっ…南ッ…」
「んっぁ…っラビ、っ」
覆い被さるようにして、柔らかい体を抱く。
締め付けてくる南の中はすげぇ気持ちよくて、気を抜けばすぐに持っていかれそうになる。
名前を呼べば、応えてくれて。
涙で滲んだ目は、オレを映して微笑んだ。
「っ…愛、してる──…」
熱に浮かされたような上気した顔で、熱く囁く愛の言葉。
その言葉にどうしようもなく満たされた。
当たり前に紡がれた、その言葉は。
ずっとオレが待ち焦がれていたものだったから。
───ぱちりと、目を開く。
最初に見えたのは、見慣れた二階建てベッドの天井。
じっとそこを見つめた後。
右を見て。
左を見て。
もう一度、天井を見る。
「………」
布団を掴むオレの手に、じっとりと嫌な汗が浮かぶ。
「……まじかよ」
見なくてもわかる。
下半身に纏う嫌な不快感に、思わず片手で顔を覆った。
初夢で夢精かよ…!