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名探偵は甘いのがお好き

第8章 キャンパス迷子


L「帰りはワタリを待たせています、それで帰ってください」

「え!自分で帰れるよ!」

L「大学生は野獣です、またナンパされますよ」

「さっきのはナンパじゃなくて助けてくれようとしたんだよ?」

L「…これだから」

「わっ!」
急に手を引かれ物陰に入る私と竜崎
壁に押し付けられた

L「ほら、こうやって、されるがままです、無防備にもほどがあります」

少しの怒気をはらんだ竜崎の声
でも力は優しくて掴まれた手首も押し付けられた背中も痛くはない

「これは、竜崎だから…」

L「私ならいいんですか?」

まっすぐ見つめてくる竜崎の目に吸い込まれそうで何も言えない

L「はぁ…とにかく、ワタリと帰ってください」

竜崎が離れる、その腕を今度は私が掴む

「いい!竜崎なら、いいよ」

L「……」

「……」

ふと竜崎が笑う

L「帰ったら、覚悟してください」

弁当のデザートはちあきです
そう囁いた竜崎

帰りの車で真っ赤になってる私をワタリは微笑ましそうに見てくるから
それが更に恥ずかしかった


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