第4章 暑さ違い
竜崎は椅子から立ち上がると
私を窓際に追いやる
温かい窓ガラスが背中に当たって
服越しでもほんのり温かい
などと考えていたら
目の前の至近距離、一歩前に進めば距離は0になる場所まで竜崎が迫っていた
「りゅ、、竜崎?」
竜崎は両手を窓につき身体を屈める
顔と顔が近づく
(こ、、これが噂の壁ドン…)
なんて思っているが心臓は凄くうるさい
L「ちあき、顔真っ赤ですよ、どうですか?外くらい暑いですか?」
わざと耳元で囁く竜崎
外くらい暑いか?
そんなのわからない
けど、クラクラして、ドキドキして…
「暑い…」
熱に浮かされた様に答えてしまう
L「そうですか」
ニコりと笑って、それはよかった、なんて言いながら席に戻る竜崎は確信犯以外の何者でもない
私が暑さを教えたかったはずなのに…
「竜崎のばか…」
へたっとその場に座ってしまったのは
胸の熱さのせいじゃない
夏の暑さのせいだ
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