第30章 誰が好きなの?
竜崎の手が顔に添えられ目が合う
顔がだんだん近づいてきて…あと数センチ…
こほんっ
「!!!」
私はばっと竜崎から離れる
海砂ちゃんの部屋なの忘れてたぁぁぁぁぁ!
L「はぁ…空気読んでください」
竜崎はくるりと月くんの方を向き睨む
咳払いの主、月くんは気まずそうな顔をしている
隣の海砂ちゃんは「あー!もう少しだったのにー」と残念そうに月くんに抗議している
いやいや!月くん、ぐっじょぶ!!
月「そういう事は見えないところでしてくれ」
L「手錠がある限り無理です」
海「じゃあ、もう取っちゃいません?私も月と2人になりたーい」
L「ダメですね」
キッパリと言い切ると竜崎はくるりと私の方に向き直り
ちゅっ
驚く間も無く軽くキスされた
きゃー!という海砂ちゃんの声を無視してさっさと部屋を出て行く竜崎
もちろん月くんも引っ張られて出て行く
パタン、と扉がしまると部屋は一気に静かになって
扉を見ていた海砂ちゃんが私の方を向いた
(あ…やばい…)
時既に遅し
私はそれから長時間海砂ちゃんの恋話に付き合わされたのだった
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